陸上をする人で、トレーニングのスタンスは大きく分けて2種類あると思っています。
感覚派と理論派です。
もちろんこのどちらかに偏ることはまあ無いと思います。
ただし、どうせ偏るなら感覚派にした方が良いというのが、今回のお話です。
みなさんの周りにもいると思います。
ペーパーテストが得意な「頭の良い」人に限って、いざ陸上をやっていると伸び悩む人。
体を動かす理論などは一生懸命調べているし、いろいろ試してはいます。
でも、伸びない。
本人もどうも納得がいかず、もどかしい思いを続ける。
そんな人を見たこと、またはご自身が経験したことありませんか?
忘れてはいけません。
理論にしがみついたら、感覚を見失う。
数字や理屈だけで説明しきれないのが、感覚の世界です。
例えば、スタートの前傾姿勢。
理屈では「背筋まっすぐな姿勢こそが効率よく地面反力をもらえて良い」なんて言います。
では、なぜ多田修平選手はあんなに猫背のようなスタートで爆発的に速いのでしょう。
(もちろんこれは体の防衛反応を利用したうんぬんといった理屈が裏に隠れています。)
こんな具合に、必ずしも「理論通りにやっているから足が速くなる」とは限らないのです!
「自分の考えは、スポーツ科学に基づいているから正しい!」
なんて思い込みは捨てるべきです。
いや正確にいうと、「自分の考えだけが正しい」という思い込みを捨てることです!
理論通りの体の動きを再現するための意識(脳の命令)は、個人によって様々です。
つまり、与えられたアドバイスを鵜呑みにした意識だと、しっくりこないことは多々あります!
だからこそ、自分の感覚が大切になります。
新しい動きを試してみて、スムーズに走れている感覚があるかどうか、俗に言う「ハマっている」かどうかを確かめましょう。
もしハマらなくても、その動きを再現するために、別の部位を意識してみたり、力を入れるタイミングを変えてみたり、少しずつ感覚を変えてみてください!
そういった試行錯誤を繰り返して、理論を確かな感覚へ落とし込んでいくのが練習です。
凝り固まった理屈を捨て、自分の正直な感覚を見つめ直すことが練習の質を上げます。
それでは!
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